本年度も始まりました。
住宅問題研究会。
早速、概要をレポート。
「平成25年度の新設住宅着工数は98万戸。」
なんと、2006年以来の高水準とのこと!すごいなアベノミクス。
気になる平成26年4~6月の見通しは・・・。
平成25年度1~3月に比べマイナス13。
やっぱり・・・。駆け込み需要の反動ってやつね。
「住宅ローン減税」の拡充と、「すまい給付金」によって落ち込みは少ないとはいうものの影響は無視できない。
つづいて「県産材認証制度」の課題と将来展望について。
「県産材認定制度は、1993年の長野県の信州木材製品認証制度が最初。」
「含水率や寸法基準などを細やかに規定し、工場認定と製品認証もした。」
初期の県産材認証は「品質認証」を主眼に展開してた・・・。らしいが。
「品質認証と、産地認証の性格は大きく違う。」
「品質認証は製品の持つ物理的な属性を”見える化”し製品の水準を向上させ市場に認知させるツール。」
「産地認証は木材の産地や加工地を限定しながら、排他的な手法で地元の木材の利用を後押しするしくみ。」
・・・そうか。
「閉鎖性や縄張り意識の強化につながる危険性をはらんでいる。」
・・・こりゃ問題がありそうだな。
産地認証導入が加速したのは2009年の「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」や
2010年の「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」との関係が強いらしいが。
いずれも、われわれのような独立系の中小工務店には、書類作成や申請業務が負担になり
とてもじゃないけど身近な制度とは言えないのが実情・・・。
きっと、もともとは「国内の木材資源をもっと活用しよう。」ってのがあったと思う。
いつからか「制度」が一人歩きしだして、知らない間にあたらしい「規制」になってるような気がするな。
国内の木材資源が活用されないのは「生産者」や「流通」に問題があって。
コストがかかり過ぎているのが原因のはず。
ユーザーが極端に「安い」住宅を求めすぎたのも一因。
「県産材」。
品質はいいはず。わかりますよ。
多くの日本人が「国産の木材でつくられた家に住みたい」ってのはだれでも持つ、自然な気持ち。
なんとかからないのかなあ・・・。
これも、私たちの子供や孫世代への「先送り。」になるのか。心配です。
「県産材認証制度の功罪」として。
「一般的評価で、4割が無関心で認証制度に対する関心度や認知度の低さがあきらか。」
「工務店や製剤工場で評価が高いが、素材業者や、原木市場が無関心層の過半を占める。」
と川上の問題の根深さが指摘された。
「将来と展望」については。
「品質認証は事業者の自助努力を後押しする積極的な面を持つ制度として高く評価できる。」
としつつも・・・。
「産地認証は、狭い行政単位で閉じこもるような政策は、長期的には自由な経済を萎縮させる。」
「都道府県が補助金を使いながら地元木材の利用を進め、森林管理の内容を吟味せず、領域全体を差別なく取り扱う産地認証は問題。」
と指摘している。
さて、私たちはどうするべきか。