待ちに待ったこの日。
名古屋木材組合主催の本丸御殿の見学会!
興奮する!
安藤ハザマ建設・松井・八神特別企業体によって
平成20年に着手、一期、二期、三期と工事は続き平成30年完成予定だ。
丁度、一期工事が完成して、二期工事に入っている。
だいぶ遅れているらしいいが、気にせずいいもの、郷土の誇りとなるものを造っていただきたいです。
分かりますか?屋根は「こけら葺き」。
30センチ×45㎝、暑さ3ミリの割り杉板(手で割るそうです)を、働き寸法約3cmで一枚一枚竹釘で止めていきます。
信じられない気の遠くなる様な作業。
完成した玄関のむくりの部分、こけら葺き屋根。
うううん!もう言葉無い!!!うっとりするような曲線。コルビジェが見たらなんていうかな。
集成材のように見える破風も一枚一枚現場で張り重ねる。
作業場はもちろん「全天候型」てやつ。クレーンも見える。
クレーンもトラックも無い時代、一体どうやって作った?
大工さんが作業している。斜めの部材があることに注目したい。
この頃の建築は「垂直」と「水平」部材のみが基本だ。現代の耐震基準へ対応かな?正直わからない。
わからないことばっかだ。
この辺の木組みは古民家再生の現場でも見られた「伝統構法」ってのだ。
張りの「そり」をうまく利用して強くて、しなやかなな構造をつくっている。
最後の宮大工と言われた棟梁西岡常一さんは、その口伝の教えの中で「木を買わず、山を買え。」と言っていた。
例えば山の南側に生育した木は建物の南側で使用する。全ての部材をその材料育った「向き」のまま、育った環境のまま使うってことだ。
そうすることで、後々の「くるい」を少なくし、より安定した構造体となるわけ。
「適材適所」の語源とも言われている。
さていよいよ内部に。
鉄筋コンクリートのベタ基礎に礎石。
土台が石の形状に合わせて加工されている。
幾重にも重なる屋根組が日本伝統建築の醍醐味。
堂々とした玄関。車寄せってことになってます。
中に入る。
三之間。
二之間。
一之間。付け書院から覗く。
違い棚の左が「上段之間」が藩主の玉座。
上り框は「桑」。大変希少価値の高い銘木です。
主要な材料は樹齢300年以上の「木曽檜」が使われている。
構造だけじゃなくて、長押や格天井や各種装飾なんかも豪華絢爛。
特に金箔に施された襖絵(模写、レプリカ)が圧巻だ。
本物はしまってあるそうです。
河村市長は「本物を入れろ。」と言ったそうですが。劣化が進行する可能性が高いため断念されたようです。
第二期、第三期の完成が待ち遠しい。
おまけ。石になにかの模様が刻まれている。
慶長15年(1610)の名古屋城築城にあたり
家康は加藤清正、福島正則ら大名20家に普請(土木工事)を命じました。
命じられた諸大名の石を区別するために刻んだ目印だそうです。